結婚式はどんな形式であれ結婚するふたりが主役ですが、神社結婚式の場合、特に新郎には大変重要な出番があります。

それは「誓詞奏上（せいしそうじょう）」。神職さんが神様にふたりが結婚するという報告をして、その後ふたりを代表して新郎様が誓いの言葉「誓詞」を読み上げます。

挙式当日にリハーサルがあることが多いですが、神職の言葉(祝詞)ほどではなくても誓詞も耳慣れない古めかしい日本語が並ぶため、いきなりだと難しいかもしれません。

誓詞の文面は大体似たような内容ですが、神社によって微妙に違っていて、その違う部分が重要だったりします。

ネットで「誓詞 ネットで「誓詞 文面」などと検索すると出てきますが、できれば結婚式を挙げる神社にお願いして実物を見せてもらってください

挙式本番では、神職さんの方が次にすることを教えてくれます。それでも頭が真っ白になって声が出なくなってしまったり、指輪交換のシーンで手が震えてしまったりも、よくあること

たとえ多少の失敗があっても気に病む必要はなく、それもまた一生の思い出。ですが、本番にビシッと、カッコよく決めたいと思う新郎さんは、ぜひ事前に練習してみてください。

神社結婚式で新郎の衣裳は、羽織袴が正式です。特に多いのが黒の着物の上から黒の紋付き羽織、白黒の縦縞の袴を合わせるスタイル。

なぜ黒なのかというと、ほかの何色にも染まらない黒は、武家社会では最強の色として好まれ、重大な儀式の時の勝負カラーだったからです。

最近では、花嫁の選ぶ衣裳に合わせて、黒以外の羽織袴を選ばれる方もいらっしゃいます。どちらかというとカジュアルなイメージになるのでウエディングフォトやお色直しにおすすめです。

着物は体に沿わせて着付けるため、体型カバー力が高いのが魅力。特に、ふくよかな男性こそ貫禄が出て格好良く決まるのが紋付き袴の良さ。細身の方も、貧弱に見えないように補正ができますので、洋装と違って体型の心配はありません。

むしろ姿勢が重要で、儀式の時や撮影でも、意識して背筋をすっと伸ばして立つこと。そうすることで凛々しい姿を写真に残せます。

結婚式で良く見かけるのが、花嫁さんを置き去りにしてスタスタと一人で先に行ってしまう花婿の姿。知っておいていただきたいのは、同じ和装でも比較的身動きの取りやすい袴と違って、花嫁の着物は歩幅も狭まり、移動に時間がかかります。特に白無垢や色打掛は綿布団を体に巻きつけているとイメージしてみてください。普段は着物を着慣れない方がほとんどですから、さっさと歩かず歩調を合わせてあげてくださいね。

また、身支度についても、新婦の着付けやヘアメイクは新郎よりずっと時間がかかります。手持ち無沙汰で待つ間にどんどん緊張してきてしまって挙式本番ではガチガチに、なんてケースも。そんな時は、ご家族と会話をすることをおすすめします。お祝いに駆けつけて下さった親族、特に相手側のご家族に話しかけてみてください。同じように緊張していたり、話すことで少し安心したりするはず。

新婦側の家族まで気を使えたなら、新郎の株は結婚式で爆上げ間違いなしでしょう！